カーチャンと親父、そして自分の3人で、ばあちゃんの家に行くことになった。
白い軽四に乗り込む。ドライバーはカーチャン。
「免許あるから大丈夫だって。」
カーチャン、本当に運転出来るのか心配。
セルを回す。エンジンかからない。しばらくカーチャン奮闘。突然エンジンが掛かり、いきなりギュン!と前につんのめる。この時点で脂汗が吹き出す感覚に襲われた。
「やーかかったかかった。んじゃあいくかね。」
ギュギュギュギュギューッ!!!!ブィーン!!!
絶対にアクセルものすごいべったり踏んでるだろ・・・
見覚えのある街並みが、猛スピードで流れてゆく。
「信号?赤だった?もう通っちゃったから仕方ないっしょ」
脂汗ダクダク、心臓はバクバク。
交差点で減速しないでドリフトしながら右折。本当にこの人免許取り立てなんだろうか・・・
「ちょっと美鈴(ケーキ屋)よっていくから。」
店の前は細い路地なのに、お構いなしに路駐。ひどい。
「買ってくるから、まっててね。」
こんな細い路地で待ってられない。もう少し広い所に移そう。そう思って、運転席に乗り込む。
すると親父が一言。
「・・・お前が運転したほうがいいな」